2011年4月2日土曜日

心からの感謝と静かな祈りを

立て続けに技術情報ではない日記を書いている隠者でございます。
もう一つ、このエントリーだけ・・・。

先週の木曜日、個人的に交友のあったある技術会社の社長さんが亡くなられました。享年41歳。

もともとずいぶん昔から退職を考えていて、色々相談させていただいてる方に一度合わせるよと言われてお会いしたのが1年ちょっと前くらいでしたでしょうか。初めての飲み会は平日の夜23時スタートという異例の飲み会で、翌朝まで飲んでいました。
結局始発まではもたずに、朝一番にタクシーに乗せられて自宅まで戻り、シャワーを浴びて出社・・・なんて事になったわけですが、それはそれなりに、非常に楽しい時間で、それ以来、その時のお二人には何度もごちそうになり、毎度のように、いつでも受け入れるよとおっしゃっていただいてきました。

文系出身のたいして学のないエンジニアで、今まで一つのお客さんのところで長く仕事をしており、関わった仕事の種類も少ないため、お役に立てるのか不安な所だったんですが、色々と話をしているうちに、ずいぶんと高く買って下さっていまして。
今のお客さんはとても大事なお客様なので、おふたりとも、もう少しだけ待ってください・・・と言っている間にこの世を去ってしまわれました。

実は、亡くなられる前日も、社員と一緒に呑むから来ないかと誘われていたのですが、納期の事や、友人たちの安否の不安もあるなか、度重なる余震のために寝付きも悪く、さらには停電対策のために、朝5時起きで会社にでかけたかと思うと、午後から夜まで仕事だったりと、不安定な生活が続いていたため、断ってしまいました。

そして翌日の電話で・・・急逝されたとの連絡があったのです。

非常に気さくなうえに、いつも笑顔が絶えない方で、そのうえ技術的にもしっかりしたものをお持ちの方でした。愚痴をこぼす時すら笑顔で冗談交じり。物腰が穏やかな、裏表のない方でした。

何度か二人で話をする機会もあったのですが、よく話されていたのが、日本の技術者は冷遇されすぎているという事でした。日本ではなかなか技術者がそれなりの立場につくこと無く、文系の人たちに支配され過ぎていると。技術者にももっとスポットライトが当り、より良い環境で仕事が出来るようにできないものかと話していらっしゃいました。

勉強会の話をした時には、そういうの良いよね、技術者が人前にたつのも、技術者同士が積極的に交流をする機会というのも重要で、縁とは不思議なものだから、どんな付き合いも、好き嫌いや損得を超えて、まっすぐに向きあってごらんというような事をおっしゃって頂いたものです。

実は、先週のQt勉強会の日がお通夜で、勉強会での発表を断って通夜から伺おうかと思っていたのですが、なんとなく、自分も時間が取れれば勉強しにいきたいと以前おっしゃっていましたから、通夜の前にこっそりおいでになるかもなぁ、なんて思いながら、勉強会に参加しておりました。

お通夜は、その人となりを表すかのように、もう人が入りきらないくらいにごった返していて、身動きも取れない程だったと、告別式の日に伺いました。

僕はもともと人との付き合いが苦手な人間で、数回勉強会で発表した今でも、人前で話すのも実はかなり怖かったりするんですけどね。なんとなく、背中を押されて、引くなと言われた気がしています。
本当なら今年の後半には、ぜひ一緒に仕事をしていたいと考えていたのですが、もう少し急ぐべきだったでしょうか・・・。本当に残念でなりません。

告別式から明日で一週間。なんとか落ち着いて色々思いだせるようになりました。今日はこれまでのお付き合いとお言葉に心からの感謝と静かな祈りを捧げたいと思います。

今はまだ、冷静を装い、カラ元気な処も少しありますが、ご心配をおかけしないよう、しっかりと自分に出来ることをやっていきたいなと、そう思います。

2011年4月1日金曜日

できることから・・・

大変お久しぶりな隠者でございます。
皆様、ご無事に過ごしておられるでしょうか。今日は、技術日記をお休みして、すこしばかり仙台についてを書きたいと思います。

もともと、納期が間近で3月は忙しかった所に、突然古巣の宮城近郊を大地震が襲いました。人生の3分の1を仙台で過ごし、大学も仙台で通っていたものですから、友人、知人の消息が気になってしまって。自宅の近郊や職場では何度か停電もしているため、仕事も先に進まずですが、色々と心配事も重なって、少々きつい日々を送っていました。

特に、就職して仙台を離れる直前までは、若林区に住んでいたこともあり、その惨状には心が痛む日々です。数人の友人たちとは連絡が取れましたが、大学時代にお世話になった方々や、気仙沼、福島近郊で職についた方々とは連絡が取れず、馴染みだったあの店の現状等も、わからないまま今日に至っています。

大学卒業後は仙台を離れてしまい、忙しい仕事に追われるようにして暮らしていたため、すっかり疎遠になってしまっていたので、こうなってしまうと連絡の取りようもない状況です。連絡が取れていない方々も、なんとか無事にいて欲しい、そう思うばかりです。

そんな中、本日届いた仙台在住の友人からのメールには、概ねこんなことが書かれていました。

  • 基本的に物資が全く足りていません
  • ガソリンは2時間〜6時間並んで買うような状態。場所によってはリッター200円
  • お店の中はがらんとして品物がほとんどない
  • 沿岸部では、ちぎれて転がった遺体、電柱や木にひっかかった遺体、目を見開いたまま車のなかで発見される遺体等、地獄絵図です
  • 空港も新幹線もなくガソリンもなくて車が使えないので帰省も難しい
  • 自宅にはまだガスが戻っておらず、震災以後、シャワーのみの生活です
もちろん、同じ市内でも被害の大小はあり、品はなくても普通に近い生活を始めてる方もいるとのことですが、映像にもならず報道されない現実が、やはりそこにはあるようです。

友人は不動産関連のお仕事ですから、おそらく、管理している建物を回るため、市内を色々見てらっしゃるのかと思います。毎日苦情が大量にきて気が狂いそうだと書きながらも、自分はまだ大丈夫、まだまだ困っている人もいますから、ほんの少しでも構わないので、被災地にできることがあればご協力下さいと締めくくられておりました。

エイプリルフールだよって最後に書いてないかなと、すこしばかり不謹慎な希望ももちましたが、これが、被災地の現状です。

僕も含めて日本人の欠点として、今、報道で一番流れる話題には興味をもつけれど、少し古くなった事を忘れてしまう所があります。原発の事、計画停電の事、関東に住んでいてもきついこともあるけれど、できれば、現地のことを思い、できるご協力はぜひお願いしたいと思います。日本赤十字社さんが義援金を受け付けています。

僕自身、何かできることがあればと、幾許かの義援金を送ったり、こちらへの転居を考えてる知人の相談に乗ったりもしてきました。ただ、どうにもそれが精一杯でして。
体力のないプログラマ。被災地に駆けつけて何かをするなんていう勇気を持たない、この上なく情けない身の上ですから、関東で何かできることはないだろうかと考えた結果、停電の苦労があろうが、仕事のては止めず、税金や義援金に回せるお金を少しでもつくりながら、良いアイディアがあればコードを書こうかと考えています。

アイディアはあるけど、プログラムはできないという方がいらっしゃったら、ぜひ声をかけてみてください。

2011年3月3日木曜日

MeeGo勉強会に参加してきました

納期が近い @hermit4 です。先月半ば頃から結構忙しくて大変です。そんなわけで、相変わらずブログの更新が止まってます(三日坊主じゃないんだからね!)。

さて、そんな忙しい最中なんですが、@himamura さんにぜひ来て!と呼ばれてしまったので、巣鴨にあるCQ出版さんのセミナールームでMeeGo勉強会参加してきました。

MeeGoユーザー会勉強会&OSCボランティア募集


日時:2011年3月3日(木) 18時~
定員:30人
会場:CQ出版社セミナールーム
       東京都豊島区巣鴨1-14-2 炭七ビル1階
料金:無料

正直なところ、都内とはいえ外れの方から1時間半近くかかる場所に18時はきつかったです。仕事を下さっているお客様には、忙しい最中なのにごめんなさいと心の中で土下座しつつ、遊び勉強に出向きました。

ちなみに、今回会場を貸して下さったCQ出版さんのInterface 2011年3月号には「Linuxベースの開発プラットホームMeeGoの基礎知識」という記事が掲載されているとの事。ご興味のある方は急ぎ購入されることをおすすめします(というか、つい先ほどぽちりました。最近書店で見かけてトップの記事に興味があるときしか買ってないです。ごめんなさい)。



さて、今まで参加してきた勉強会の多くは、発表者が数名スライドを用意してきて、それについて質問や意見等を忌憚なくぶつけてみるというものなんですが、今回は特にそういうこともなく、それぞれ思い思いに話す感じでした。

最初は自己紹介タイム
Nokiaの端末が好きな方、Qtを仕事にしていて興味を持った方から、仕事でMeeGoを始めた方、暗い話の多い仕事だから、何か新しく楽しいことをやりたいと思ってという方まで、色々な方がいらっしゃいました。

IntelさんからNokiaさんの発表について
Intelの今別府さんからは、WMCの目前、丁度1年目という正直時期の悪い発表でしたけど、Intelとしてはスタンスにもリソースにも変更はなしとのこと。このままMeeGo続けますよとの発言がありました。
上層部は知っていたのかもしれないですが、かなりサプライズ的な発表でしたとの事。
かなり各所への火消しが大変だったみたいですけど、それでも中にはNokiaさんがデバイスの主軸から外した事で逆に電話に使いやすくなるかもなぁ的な意見もあったようです。
まぁ、Intel色が強くなりすぎる事に懸念をしめしている方々もいるとの事でしたけど。

ユーザー会の盛り上げ方について
@himamura さんからAndroidのユーザー会の活発な活動についての紹介とMeeGoユーザー会に対する意見があったので、 MeeGoユーザー会の現状について、ちょっと不満に思っていた辺りを意見してきました。

MeeGoユーザー会なんですが、参加したもののあまり盛り上がりのないフォーラムがWebにあるだけで、勉強会も参加者が誰なのかよくわからない状態。
昨今の勉強会は、Google Groups等で、参加者の概要がわかったり、イベントもATND等で募集して、誰が参加しているのか見えやすい。そういったユーザー同士のつながりが今のMeeGoユーザー会では作られにくいという事をもっと開放的な組織になるようにしないと駄目なのではないかなということで述べて来ました。

という話をしていた辺りで、MeeGoユーザー会の事務局の人や、Nokiaの佐相さん登場。

Nokiaさんのスタンスと今回WMCの話
色々噂話も出てるのだけどという前置きで色々話をしていただきました。
今回の発表は、MeeGoからの完全撤収という話ではなくて、主軸の製品から外れてしまって実験的なものになってしまっただけとの事。MeeGoへの貢献は続けて行きたいとの事でした。

Nokiaさんが抜けるとARMをやる人がいなくなるのでは的な話には、元々、Nokiaとしても、Intelさんのチップでという考えもあって、実はわりとIntel寄りだったとの事。
人材流出が始まっているとの話は、その多くがMeeGo主軸にとがんばってきていて、このままMeeGoをやっていきたいと思っている人のようです。Intelさんへ転職されて続けようという人もいるようですね。
Qtについても、もう終わりだ的な発言をする人がいるけれど、WMCへのQtに関する出展もストップはかからなかったし、まだ首にはなりそうもないとの事でした。

WMCについては、MeeGoのコーナーもあったとの事。発表直後だけあって、Intelさんのブースには近寄りにくかったそうですけど、色々な種類のデバイスが展示してあったそうです。
Androidのピンバッチについては、高いお金払って(一般参加だと結構お金かかるそうですね)来てるのに、バッチ集めで良いのかなぁ?・・・との事。冷静だなぁ。
あれはあれで、収集癖を刺激する良い方法な気もしますけど、バッチを集め歩いた人たちの今の心境を聞いてみたくなりました。


ちなみに、Qt大好きプログラマとしては、今後のNokiaさんの動向が気になるものの、実際のところは、LGPL化されており、サポートが途絶えたとしても、オープンソースの世界で生き残れるだろうと思っているため、悲観的な感想は持っていません。

Nokiaさんの中には、Trolltech時代からQtをやってきたQtエンジニアの方々も相当数いるでしょうし、今回の発表でリソースや予算の面では、今までよりは厳しい状況がくるのかもしれませんけど、Qt側の人たちには何とかがんばって欲しいなと思います。


そんなあれこれな、お話の間に、WeTABにMeeGoを入れたものを回して頂いて触ってみました。正直な感想を言わせてもらうと・・・もう少しユーザーにとって使いやすそうなインターフェースにできないかなという感触。
iPadをまねれば良いというものでもないですけど、なんでしょうね、こう、まだ萌えが足りない感じでした。まぁ、まだまだやるべき事が一杯ある、丁度Androidの最初の頃のような印象でした。

雑談ちっくな勉強会の話しの中で、Qtに関するプログラマーのイベントについてのお話が出ました。

・NokiaさんのN8向けのアプリを作って懸賞金総額10億円!

N8だからSymbianですかね。でもアプリはQtで組めるので、もってなくてもいけるか・・・?!とまぁ、さすがに厳しいかなぁとも思いつつ。