2011年1月3日月曜日

基礎から学ぶ組み込みAndroid

3日坊主3日目の隠者でございます。
どうもこのブログ、BeagleBoardで検索にかかって訪れる方々が多いようでして。
そんな方々に書籍のご紹介ということで。


坂本俊之・出村成和・渡辺晶之
「基礎から学ぶ 組み込みAndroid」
(C&R研究所 2011/1/5 初版)

Androidの書籍というとアプリケーション開発関連の書籍が多いのですが、こちらはオタ・・・じゃなかった、組み込みの方向けの書籍です。

目次は、日本Androidの会のMLにも流れたから出しておいてもいいですかねぇ。著者の方から怒られたらごめんなさいして取り下げようかな・・・。
  1. 組み込みAndroidの概要
  2. 組み込み開発に必要な準備
  3. アプリケーション作成の基礎
  4. Android SDKによるハードウェア制御
  5. Android NDKによるアプリケーション作成
  6. Androidのハードウェアへのポーティング
  7. デバイス制御ライブラリの作成
  8. Androidの内部構造
  9. 赤外線を使ったAndroidの制御(ブレッドボードで実装)
  10. Webカメラを使った赤外線カメラ
  11. GPSレシーバーを使った地図の表示
  12. オーディオ出力を使ったロボット制御(半田つけ必要)
  13. WebViewを使ったキオスク端末
といった章立てとなっています。流れ的には、
  • 基礎編
    1. まずは、バイナリを落としてきてxMでAndroidを動かしてみて
    2. アプリの作成方法を学びつつ、SDKでの下回りの使い方、NDKについて学んだ後
    3. xM向けのソースコードの入手、ビルド、SGXドライバの追加という簡単な動かすための手順を学んでみて
    4. GPIOを使うデバイスドライバとNDKからの利用法の基礎を簡潔に学び
  • 応用編
    1. 赤外線受信機をBeagleBoardにつないでアプリまでの流れを追い
    2. Webカメラのつなぎ込み
    3. GPSのつなぎ込む
    4. BeagleBoardで制御する簡単な2輪ロボを作りコントロール
    5. 最後に軽く実務的にどんなことが行われてるのかの紹介?
となっているようです。なお、最後の5番については、実は隠者もまだ読み終わってません。ごめんなさい。それと、実践編については、正月が開けて時間ができたら機材の購入をしてやってみたいなと思ってはいるのですが、年末にかけて軽く読んだ程度で止まってるんですよね。

流れの組み方は非常によい形でできていて、初学者に教えていくのには良い構成ではないでしょうか。順序よく学んでいくのに適している気がします。

注意事項としては、これは、手元の未知のハードウェアへAndroidをポーティングできるようにしようという目的の書籍ではないです。ポーティングの話は、TIの用意したコードを使ってビルドするというレベルの話ですね。

デバイスドライバに関しても最低限書籍を最後までやり遂げるために必要な知識レベルまでです。それはまぁ、デバイスドライバに関する本を真面目に書くと、それだけで1冊になるわけですけど・・・。

それと、この通りうまく進んでいる間は良いのですが、経験則上、この本だけを渡して初心者に勉強させようと思うと、途中で躓くと立ち止まってしまいますね。困った時の辞書的に使う本ではなく、組み込みAndroidレッスン的に使うための書籍だと思います。

ISBN : 978-4-86354-076-7
定価  : 4200円+税

ちょっとお値段は高めですが、小難しい事はさけ、できるだけわかり安く、動かしてみよう!って方向で書かれている良い本です。BeagleBoard-xMを購入して、Androidを動かしかたからよくわからない方や、動かした後の次の一歩をどうしようか悩んでいる方には特におすすめですね。

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P.S.
Twitterでのこの書籍関係のハッシュタグは、#embandbook のようです。

1/11 編集について: 途中へんな編集をしたまま投稿してたようで、おかしな部分を修正しました。
1/11 追記 : 著者の一人が、そのうち横浜PF部に遊びに来て下さるそうなので、その時サインペンと一緒に本を渡すと、サインもらえるかと思います。

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