でも、Androidの知名度に比べて、MeeGoはまだまだでして。なにそれ?って顔をされる方もいます。
そんなわけで、MeeGoについて少しだけ調べたメモを載せておきます。
Nokia Maemoの歴史
Nokiaはフィンランドの電気通信機器メーカーです。日本特有の携帯文化にうまく適合できなかったためか、日本からは撤退してしまいましたが、携帯電話端末では世界市場の30%以上のシェアをもつメーカーさんです。スマートフォンがこれほどのブームになるよりも前から、色々面白い端末を出していたので、こんなマイナーサイトを見に来る方は知っている人は多いかもしれません。
もともとMaemoの前身は、Nokia 700というインターネットタブレット向けに開発されたOS2005(Internet Tablet 2005 software edition)というLinuxベースのOSだったようです。
OS2006(2.0系),OS2007(3.0系),OS2008(4.0系)と順調にバージョンアップを続け、5.0系からはMaemoという名前を冠してMaemo5と呼ばれていました。
Androidがinitからはすべて独自実装で構成したのに対し、Maemoは下回りはLinuxのまま、Linuxのハンドセット向けディストリビューションのような形で進化してきたといえるのではないでしょうか。
ただ、スマートフォン市場は、まさに群雄割拠の様相を示してきており、特にiPhoneやAndroidのアプリケーションの劇的な増加に対して、Nokia社は、Trolltech社を買収し、アプリをより作りやすいようにQtも使えるようにMaemoに組み込んだものの、Ovi Storeの立ち上げにも手間取ったこともあり、Maemo向けのアプリケーションはお世辞にも多いとはいえない状況になってしまいました。
Moblinの歴史
Moblinは、Intelさんが主導で開発を行ったAtomベースのMID/ネットブック向けのLinuxディストリビューションです。2007年頃にプロジェクトが立ち上がり、2008年には専門の技術センターを開く等の動きを見せていました。
Intel社内でも重要プロジェクトとして動いていたようで、Alan Coxさんのような著名な人材まで採用していましたが、2008年〜2009年頃といえばUbuntuがはやりでAndroidの開発が進められてきた時期でもあり、思うようにコミュニティーの関心を生み出せませんでした。
間の悪いことにこの時期は定期的な半導体不況期が終わろうという時期に、世界同時不況の波が重なって、半導体業界全体が軋む音を立てていた時期です。半導体業界はどこもリストラの言葉が聞こえてきていたためか、IntelさんもMoblinをどこかに売却をしようとしていましたが、最終的には2009年4月にLinux FoundationにMoblinを託す事になりました。
MeeGo誕生へ
もっと多くのアプリケーションが作成してもらえるようにMaemoに目を向けて欲しかったNokiaさんと、今後の方向性を模索していたMoblinプロジェクトは、2010年2月のMobile World Congressにおいて、二つのプロジェクトを融合し、MeeGoというプロジェクトにするという発表を行いました。
2010年5月に MeeGo ver1.0を公開、2010年9月にはver1.1を公開、現在も開発が進められています。
MeeGoの特徴
- 開発がオープンである
ソースコードの公開はもちろん、現在開発中のバージョンにもアクセスできるという事を意味しています。Androidが、開発自体は非公開で行われているのに対し、MeeGoは完全に開かれていると言われています。
- アプリはネイティブアプリが基本
iOSはObjective-C, AndroidはJavaに対して、MeeGoはC++がベースとなります。さらに、現在Qtの最新バージョンではQt Quickという新しい技術の開発が進められており、StyleSheelににた構文のUI記述と、JavaScriptを使ったアプリを作成できるようなQMLという言語の追加が行われており、これはMeeGoでも使えるようになるはずです。
- 用途ごとのUXに分かれて開発が進められている
元々が、携帯電話向けに特化して作られていたAndroidは、NoteBookやタブレット機、セットトップボックスなどに載せた時にUI等に色々不都合があったりします。MeeGoではあらかじめこれらを分けて開発が進められています。
とまぁ、偉そうに書いていますが、隠者自身は、Qtでのアプリ開発経験はそこそこ長いものの、Meego自体はこれから学習していくことになります。例によって仕事で使ってるわけでもない趣味の人が、趣味で調べて書き連ねているので、間違いなど含まれていたらごめんなさい。
ちなみに隠者としては、iOS と Android と MeeGoが似たような分野で切磋琢磨しつつ、面白いモノが次々に生まれてくれるといいなぁとか思ってます。
0 件のコメント:
コメントを投稿